先日、BSケア®︎ベーシックコースを受講してきました。
一言で感想を述べると「BSケアやばい!!!」です。
なぜこんなに感動したかというと、
私自身、乳腺炎や白斑など数えきれないおっぱいトラブルに何度もめげそうになった経験があり、
- 母乳育児と乳房トラブルはセット
- おっぱいマッサージは痛いもの
と、助産師ながら諦め半分で母乳育児をしていました。
ところがどっこい、BSケアではこの常識が覆りました。
これまでの母乳育児支援を超えた新しいおっぱいケアです。
痛くない!どんな赤ちゃんでも吸える!食事制限なし!
興味のある方はぜひBSケアを受けてみてください!
BSケア®︎とは?
BSケア®︎(Care Based on the Breast-feeding Infants Suckling Mechanism)は寺田恵子先生、浅野美智留先生らが提唱した「痛くない乳房ケア」です。
赤ちゃんは乳首へ吸い付くだけで母乳の滞りや入管の詰まりも解消させる力をもっています。
BSケアではこの赤ちゃんの飲みとる動作を模倣し、赤ちゃんに代わってママのおっぱいのケアをしていきます。
おっぱい全体をゆすったり、痛い部分を剥がしたりするこれまでのおっぱいマッサージとは違い、痛みを伴いません。
私が驚いたBSケアの4つのNOT
おっぱいケアが痛くない!
「痛くないおっぱいケアがあるなんて……。」
長男出産時おっぱいトラブルで泣きそうになりながらマッサージを受けていた私の一番の衝撃でした。
BSケアが痛くない理由。それは、赤ちゃんがおっぱいを飲む仕草以上のケアはしないから。
赤ちゃんはおっぱいを飲むときに、おっぱい全体をマッサージしたり、痛い部分を揺らしたり押したりすることはありません。
ただ吸うだけなんです。
BSケアは赤ちゃんの吸啜を模倣した指の動きで母乳を出すからまったく痛くない!
しかも超ソフトタッチ!なのにピューピュー母乳が出てくる!
セミナーでは、手作りのおっぱい模型を使用して寺田先生初め各地のBSケアプレゼンター®︎さん直々の指導のもと、ソフトタッチな手技を伝授してもらいました。
赤ちゃんが吸えないおっぱいはない!
- 扁平乳頭や陥没乳頭は赤ちゃんが吸うのに練習がいる
- 赤ちゃんの口より乳首が大きいと浅飲みになる
これは、助産師時代に培った私の浅はかな知識です。今回のセミナーですベて覆りました。
寺田先生曰く、吸えないおっぱいはない!
BSケアでは乳首への適切なアプローチをすることで、どんな乳首でも赤ちゃんは吸えるようになります。
しかも方法さえ知れば、ママが自分でケアできる。助産師の継続的なサポートは必要ありません。
食事制限や生活習慣の制限はない!
母乳育児を推奨する方からは時折、
「母乳中は脂質は控えてバランスの良い食事を摂りなさい。」
「生クリームや甘いケーキは母乳がドロドロになる。」
といった声が聞かれます。
私の知人で、乳腺炎で泣きそうになりながら駆け込んだ母乳相談室で、
助産師さんに「なんでこんな母乳がドロドロなの。どんな食事をとっているの?」と責められた経験のある方がいました。
ただでさえ辛い乳腺炎に追い打ちをかけるような辛辣な言葉。
母乳育児に心が折れてしまう気持ちもわかります。
私も母乳の質を管理するには食事制限が少なからず必要であると考えていました。
しかし、BSケアでは、
「特定の食事がヒトにおける乳腺炎のリスクであるというエビデンスは示されていない。根拠のない除去食よりも食事全体のバランスを保つための情報提供が必要である。」としています。
家事育児に奮闘していたら、ときには菓子パンだけ、なんて日もありますよね。
それを責める必要は一切ない。
頑張るママをいたわる、ママファーストな考えに心打たれました。
【極論】助産師はいらない!
今回の講義で一番心に残ったのは
「赤ちゃんとお母さんが主役の母乳育児」
という言葉です。
助産師のサポートありきの母乳育児では意味がないんです。
ママと赤ちゃんが互いに助け合って完結する母乳育児を、助産師は陰からそっとサポートするだけ。
極論、ママと赤ちゃんの育児に助産師はいらない!
必要なときに最低限のサポートで最大の利益を提供できるケアこそ、母乳育児支援者が大切にすべき心得であると感じました。
学生時代に言われた「助産師は黒子でなければならない。」という言葉を思い出しました。
出産においても、母乳育児においても”助産師さんのおかげ”になってはいけない。
主役はママと赤ちゃんであることを改めて思い出させてくれたBSケア。
もっと研鑽して、私もBSケアプレゼンター®︎として活躍できる日が来るといいなと思います。
まとめ
赤ちゃんは生まれた瞬間から母乳の恩恵を受けられ、
ママは苦痛や負担なく楽しく母乳育児ができる。それを実現できるのがBSケア。
私は母乳育児を推しているわけではありません。
人工乳でも混合でも赤ちゃんは元気に育つし、
母が楽しく子育てできるならばそれが正解だと思っています。
ただ、母乳育児をしたいのにできない人は増やしたくない。
- 赤ちゃんにとって必要のないミルクを足すこと
- 陥没乳頭や扁平乳頭だから吸えないといった誤った認識
- 乳首が痛い・乳腺炎などの乳房トラブルで母乳育児が嫌になった
母乳育児が軌道に乗るまでに、必要な支援が受けられれば、
こうした現状を改善できるということを再認識したセミナーでした。
BSケアがもっと広がって、楽しく母乳育児できるママたちが増えればいいな。
気になる方はBSケアホームページへ
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